KOROGIの技術 材質 音板材

BAR MATERIAL

ローズウッドの森 選ばれし木々はエネルギーを蓄えながら静かに出番を待つ

常に最良の原木を、最善の方法で
世界で唯一の原木からの音板の一貫生産管理システム採用

音板に適した、出来るだけ太く真っすぐな木のみを厳選し、確かな目利きに基づいた製材を行います。
選りすぐられた音板材は、長い年月を掛けて乾燥され、最適化された製造工程を経て、音板として形作られます。
音板としての形になっても、個々のばらつきが非常に大きいため、良い楽器を作るためには、緻密なレーティング、音板同士のバランス合わせが非常に大切です。

こおろぎマリンバの音板が製品になるまで PRODUCT PROCESS

原木 Wood

出来るだけ太く真っ直ぐな良材を優先的に選木して買い付けます。

原木

製材 Cutting

木目ができるだけまっすぐになるように、丸太を製材していきます。
的確な選木眼が必要となります。

製材

自然乾燥 Natural Drying

5年間板の状態で自然乾燥。海を渡る際に含んだ大量の湿気を
木が割れないように長い時間をかけて少しずつ乾かしていきます。

自然乾燥

木取り Sawing

板から音板サイズに切り分ける、最も難しい作業となります。
この段階でコンサート用と教育用など、音板をどの用途に使用するかを分別します。
割れや腐食、反りを省き、木目ができる限り真っ直ぐになるように細心の注意を払って切り分けていきます。この切り分けが不適切だと、後工程の全てに影響が出る重要な作業で、音板の歩留まりにも大きな差が出ます。
経験に基づいた丁寧な木を見る目が必要です。

木取り

人工乾燥 Kiln Drying

数か月間の間、細かく温度管理を行いながら、人工乾燥機で乾燥を行っていきます。この工程により木の硬度をより強めることができます。

人工乾燥

音板製作加工 Drilling&Trimming

表面を削り長さにカットして、加工レーンによる穴あけ加工を行います。

音板製作加工

下塗り Undercoat

音板の天面の下塗りを行います。
塗装は気温や湿度といった条件に大きな影響を受けますので、その時々に応じた臨機応変な対処が必要となります。

荒削り Rough Cut

機械による裏面切削、予めプログラムされた通りに正確に切削を行います。
この加工機械の設計開発により、音板の生産力が大幅にアップしました。

荒削り

レーティング Rating

荒削りが終わった音板を、一定の高さに調律した後、レーティングを行います。
音板を1本1本叩いて、音質のチェック。
AAA~Bのグレードまで厳格な分類を行います。
素材の状態によって、どれだけ良質な音板が出るかにはばらつきがあります。基準に達しない音板を躊躇なく取り除いていく厳しい審査を行っているからこそ、マリンバの品質が担保されていると言えます。

レーティング

調律 Secondary Tuning

出荷オーダーが入ると、分別済みストックから音板を取り出し調律。
音質の厳しい検査をしながら仕上げていきます。
音の均質性、正確な音程感、濁り、ノイズ、傷などの有無をチェックします。
調律が仕上がるまでには、4~5回の調律を必要とします。
一度削って熱を持った音板は、音が落ち着くまでに時間がかかり、冷えた後では冷えた後では音のバランスが変わってしまいます。
調律のプロセスを行う中では、途中で規格外と判断される音板もあり、その場合は速やかに別の適合する音板と入れ替えます。
調律では単に音程を合わせるだけでなく、全体の音質のバランスが高くまとまって仕上がることが重要となります。
何度も調律を繰り返しながら、少しずつ理想の状態に近づけていきます。

調律

塗装 Painting

音板の両面を丁寧に塗装します。
特に天面は製品として最も目に触れる部分ですので、塗りムラ等がないか入念にチェックを行いながら塗装していきます。

塗装

最終検査 Final Inspection

紐を通し完成品としての形で、細部に問題がないか最後のチェックを行います。
問題がなければ汚れを取り梱包して、製品として出荷されます。

最終検査

音板格付け RANKING

AAA
AAA

超最高級ホンジュラスローズ

PF3000、PF1500、3000・1500・555・300シリーズ

AA+

最高級ホンジュラスローズ

2400・1200・850シリーズ、SE660

AA

最高級ホンジュラスローズ

800・750・700シリーズ

A+ & A

高級ホンジュラスローズ

660・650・500・1000Rシリーズ

その他

普通級ホンジュラスローズ

725R、クラベス、その他

AAAグレード、AAグレード、Aグレード

マリンバの音板の制作は、ローズウッドの産地である中南米グアテマラでの選木から始まります。
目通りが良くてしっかり成長した木を選んで買い付けます。
輸入後、真直ぐな板が取れるよう丁寧な製材をした後、湿度が管理された専用の倉庫で数年間自然乾燥させます。
そして乾いた板から音板取り(カット)を行い、再び人工的な乾燥を行った後、成形そして専用機械による穴あけ、裏削り行います。
裏側を削ることで音の出やすくなった音板を一本一本、鳴り具合を確認しながら選り分けていきます。
グレード毎に分別された音板を商品ごとに取出し、削り方が少し変わっただけでも大きく音に影響してしまうデリケートさに配慮して慎重に調律を行います。
そして全体を塗装した後、最後に音の検査をして完了です。
「こおろぎ」がここまでこだわるには理由があります。
それはローズウッドの真価をどこよりも深く理解し、手を掛けて育てる大切さを知っているからです。
そして弊社には素材を充分に生かしきれる永年の経験と確かな製造技術があります。

音板として使用できるローズウッドの割合 GRAPH

ローズウッド以外の音板の種類 OTHER THAN ROSEWOOD

アフリカンパドゥク African Padoauk

主に教育用のマリンバの音板材として用いられるアフリカンパドゥクは、アフリカの西中央部で主に生育している、鮮やかな赤褐色の木材です。
強度が高く、かつローズウッドほどの重量がないため、加工や乾燥が行いやすく、音板材として主に中音域を使用するマリンバに適しています。

アフリカンパドゥク

パオローズ Pao Rosa

西アフリカが主な産地となる木材で、KOROGI社では主に教育用シロフォンの音板材として利用されています。
アフリカンパドゥクより硬く、高音域帯を担当するシロフォンの音板に適していると言えます。
年々、供給価格が高騰しており、希少性が高まっています。

パオローズ

SK鋼焼入処理材 SK Steel Quenching Material

KOROGIグロッケンUG01、UG02に使用される材料は、『炭素工具鋼(SK鋼)』と呼ばれる、刃物や工具などに使用される材料で、焼き入れ処理を加えることによって非常に高い硬度となります。
KOROGIグロッケンの硬く重厚で鋭い、突き抜けるような響きはこの材料から生まれるのです。

SK鋼焼入処理材

ハイカーボンスティール High Carbon Steel

KG80、KG100の音板として利用されている、炭素を多く含んだ鋼材です。焼き入れを行わずとも、音板として耐えうるだけの十分な硬さを持ち、涼しげな鋭い響きを与えることができます。

ハイカーボンスティール

超々ジュラルミン2014 Extra Super Duralumin

立奏鉄琴、ビブラフォンの素材として使われるアルミ合金です。
アルミ合金の中でも非常に高い強度と硬度を持ち、なおかつ鋼材よりもはるかに軽量なため、低音域まで広がるビブラフォンや立奏鉄琴の音板に最も適していると言えます。
KOROGIで使用される音板は、幅を広めに設計しており、力強くも繊細で柔らかな金属の響きを作り出しています。

超々ジュラルミン2014

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